長母指屈筋について調べてみた。
リハビリ関係や、医療職、その他いろんな方に参考に出来るところがあったらぜひ使ってほしい。
長母趾屈筋とは?
起始:腓骨後面の下方2/3、下腿骨間膜の下部、筋間中隔
停止:母趾の末節骨底
距骨に付着する筋なのか?
距骨には解剖学的に付着する筋はない。
しかし、長母趾屈筋は腱鞘によって距骨に連結されているため、距骨の後方移動を制限する要因となる。
神経:脛骨神経(S1~S2)
作用:足関節の底屈、内反
日常生活動作:立ち上がり時の足関節背屈を促す
通常の制限因子
急性期
→炎症による痛み
亜急性期~慢性期
→関節の拘縮や下腿三頭筋の筋緊張・短縮
また、長母指屈筋は筋膜上、後脛骨筋、長母趾屈筋、腸腰筋などのDFL(ディープフロントライン)
のライン上にもあるため、長母指屈筋自体緩めると上記の筋肉が緩むことになる。
長母指屈筋の評価方法
足関節背屈→母趾の伸展(筋性の制限のため長母指屈筋の可能性あり)
足関節底屈→母趾の伸展(関節性の制限による可能性が高い)
触診方法として、足関節を背屈させながら母趾を伸展させると、下腿後面に収縮を感じるのでそこを感じながら触っていく。
アキレス腱周囲も脂肪体や後脛骨筋など他の繊維もあるため、硬くなっていることが多くアキレス腱周囲も緩めておく。(アキレス腱周囲に長母趾屈筋溝という場所がありそこを通る)
長母趾屈筋のストレッチ方法
足部を背屈させ、母趾の伸展を促す
長母指屈筋の機能・役割
内側縦アーチの確保と腰椎の安定に関わる
内側縦アーチの関わる筋肉
前脛骨筋
後脛骨筋
長母趾屈筋
長趾屈筋
母趾外転筋
外側縦アーチに関わる筋肉
長腓骨筋
短腓骨筋
歩行時:立脚後期~遊脚初期の母趾の伸展
荷重位での底屈
必要な要素
①距骨下関節の回外
②距腿関節の底屈
③MP関節の伸展
MP関節の伸展:ウィンドラス機構
①MP関節の伸展によって、足底筋膜のテンションup
②アーチを強固にし、蹴りだしの力を向上
長母趾屈筋のトレーニング方法
①ベッドに寝た状態で、足指のグーパーを繰り返す
②立位で踵上げを行う。その時、足指で立つようにする。
長母指屈筋の関連疾患
・腓骨神経麻痺
・長母指伸筋腱断裂
・足根官症候群
・アキレス腱断裂
・長母趾屈筋炎
長母指屈筋炎とは?
主にバレエ選手に多く、親指を曲げようとすると足首が痛いという症状に多い。
長母指屈筋に起始も深層から位置していて、母趾の末節骨底に付着する。
まとめ
今回は長母趾屈筋について話をしてきたが近年でも足部について注目が集まっている。
足部は唯一地面に接して体全体を支えている。
特に、足部の構造は複雑で容易に障害が生じる部分でもあるため、足部の機能解剖を理解度が必要になってくると感じる。
足部を勉強し、より足に詳しい方々が多く出ることを願って文末とする。
他にも記事をまとめてるので
よかったら参考にどうぞ!
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